「ライフプラン、立てたほうがいいってわかってる。でも……なんか難しそうで、後回しにしてきた」
これ、ずっと私のことでした。
私には収入源がなかったので、お金の管理は夫任せ。将来のことは不安な思いを抱いたまま、目の前のことに精一杯な毎日。でも、子ども達が寝静まったあとにふと「老後ってどうなるんだろう」「両親や大切な人たちに何かあったら、私は何が出来るの?」と不安になる。
そういう曖昧な状態が、何年も続いていました。
この記事は「完璧なライフプランを作った!」という話ではありません。ようやく紙を広げて、自分たちの未来について考え始めた——その正直な記録です。
① そもそも「ライフプラン」って何? 難しく考えなくていいです
ライフプランと聞くと、なんとなく「FPに相談して、難しい表を作るもの」というイメージがありませんか。
私は、ライフプランという言葉すら最初は知らなくて、調べれば調べただけ「難しそう…」と最初は思っていました。
でも本当はシンプルです。ライフプランとは、「これからの人生で起きそうなことを書き出して、お金の流れを大まかに把握すること」です。
子どもが中学・高校・大学に入る年、車を買い替える予定、家のリフォームが必要そうな時期、老後に何年生きるか——そういう「人生の予定」を並べてみて、「このときにいくらかかるか」を考える。それだけです。
ライフプランは「未来の地図」です。地図がないまま旅をすることもできるけれど、あったほうが圧倒的に迷いにくくなります。
② 専業主婦こそ、ライフプランが必要な理由
「お金の管理は夫に任せているから大丈夫」と思っている方もいるかもしれません。でも、専業主婦こそライフプランが必要だと、実際にやってみて強く感じました。
理由は一つです。収入がゼロだからこそ、「出ていくお金」を正確に把握しないといけない。
会社員は給与という「入ってくる数字」が固定されているので、その範囲で考えればいい。でも専業主婦は、収入の変動要素が夫の給与と、ボーナスと、将来の退職金だけ。そこに対して子どもの教育費・老後資金・もしもの備えを全部まかなわなければなりません。
さらに怖いのが、専業主婦が受け取れる年金です。国民年金(第3号被保険者として加入)の受給額は、満額でも月約6〜7万円。夫が先に亡くなった後のことを考えると、自分の年金だけで生活するのはかなり厳しい現実があります。
これを「怖い話」として終わらせたくないのですが、知っておくことで「だから今から動こう」という気持ちになれます。漠然とした不安は、数字にすると案外小さくなります。
③ 実際にやってみた手順

難しいツールは使いませんでした。A4の紙1枚とペン、それだけです。もちろんお持ちの方はパソコンでまとめても構いません。
ステップ1:家族の「年表」を書く
横軸に西暦(今年〜30年後まで)、縦軸に家族全員の年齢を書きます。子どもが中学入学する年、高校、大学。夫の定年退職の年。自分が60歳、65歳になる年——年表にするだけで、「あと何年でどんなことが起きるか」が視覚的に見えてきます。
ステップ2:大きな支出を書き出す
年表の各イベントに、かかるお金の目安を書き込みます。教育費(公立か私立かで大きく変わる)、車の買い替え、家のリフォーム、老後の生活費……。全部正確でなくていいです。「だいたいこのくらいかかりそう」という感覚で書きます。
私が最初に書いたとき、一番衝撃だったのは子どもの教育費でした。3人いるので、仮に大学まで全員出すと想定すると……正直、目をそむけてはいけないと実感する数字になりました。でも「知らないまま」より、「知った上で準備する」ほうがずっと明確で動きやすいと感じました。
ステップ3:夫と一緒に見る
一人で書いた年表を、夫に見せました。最初は「なんか急にどうした?」という反応でしたが、一緒に眺めていくうちに「あ、意外と近いな」「ここが一番しんどい時期か」と会話が生まれました。
ライフプランを立てることで得られる一番の副産物は、「夫婦でお金の話をするきっかけ」ができることだと感じています。数字があると、感情論ではなく事実として話し合いやすくなります。
私たち夫婦の場合、夫が私に自分の貯蓄額などを見せたくないというところから始まりました。夫婦になり子ども達がいるなら、尚更一緒に見て、考えていかなければならないのにスタートから壁があったのです。でも、このアクション1つで少しづつですが会話や距離が縮まってきたと感じています。
④ やってみて気づいたこと・変わったこと
正直に言うと、ライフプランを作ったからといって「不安がゼロになった」わけではありません。でも、不安の「形」が変わりました。
漠然と「将来が心配」だった状態から、「子どもが大学に入る7年後が一番お金がかかる時期で、そこに向けて毎月〇万円準備できれば乗り越えられる」という具体的な形に変わった。それだけで、気持ちがずいぶんラクになりました。
不安は、正体がわかると怖くなくなります。数字に落とし込むことは、不安に名前をつけることです。
もう一つ変わったのは、家計管理アプリを使い始めたことです。年表を書いていると「今月いくら使っているか」をもっと正確に知りたくなって。その都度、家計簿に書くことが苦手で続かない私はマネーフォワードMEを使い始めました。銀行口座やクレジットカードを連携するだけで、支出が自動でカテゴリ分けされるので、家計簿が苦手な私でも続いています。
⑤ まず今日できる、小さな一歩
ライフプランは、完璧に作らなくていいです。
完成させることが目的ではなく、「自分たちの未来について考え始める」ことが目的だから。
今日できる一歩は、これだけでいいです。
- A4の紙を1枚出して、家族全員の今の年齢を書く
- 子どもが18歳になる年を書く(大学入学の目安)
- 夫が65歳になる年を書く(年金受給の目安)
- その横に「このとき何が起きそうか」を一言だけ書く
これだけで、あなたのライフプランはスタートしています。あとは少しずつ埋めていけばいい。
将来の不安を「なんとかなる」と目を逸らし続けるより、紙に書いて「こういう未来が来るんだ」と向き合う。その一歩が、今の自分を動かすエネルギーになります。
私も、まだ途中です。でも、何も考えていなかった頃の自分より、ずっと前を向けている気がしています。一緒に、少しずつ整えていきましょう。

